通信困窮者の自立支援を目的として「誰でもスマホ」を展開する株式会社アーラリンク(本社:東京都豊島区、代表取締役:高橋翼)は、携帯電話が止まった経験のある生活困窮経験者367名を対象に、連絡手段の喪失とひきこもりに関する調査を実施いたしました。
近年、「8050問題」などに代表されるように、ひきこもりは若年層だけでなく中高年にも広がる年齢を問わない社会課題として問題視されています。今回の調査から、通信手段の喪失とひきこもりが同時期に重なるという実態が明らかになりました。
現代において、携帯電話は単なる連絡手段を超え、求職活動や行政窓口への相談などに欠かせないインフラとなりつつあります。
本調査で「携帯電話が止まった時期と、ひきこもっていた時期が重なっているか」を尋ねたところ、「ある(時期が重なっている)」と回答した人が147名(40.1%)に上りました。さらに、携帯電話の停止時期と引きこもり期間の重なりを問わず「ひきこもり経験がある」と回答した人の合計は全体の67.6%(248名)に達しています。

この結果は、通信手段を失うタイミングと、社会から孤立するタイミングが密接に関係している可能性を示唆しています。 通信の喪失が、他者との関わりを物理的・心理的に遮断し、孤立を深める一因になっていると考えられます。
ひきこもりは、一般的に若年層特有の課題と見られがちですが、調査結果を年代別に見ると異なる実態が明らかになります。
「ひきこもり経験率」を年代別に集計したところ、40代で64.6%、50代で67.9%、60代でも55.7%と、中高年層の過半数がひきこもり状態を経験していることが確認できました。

「ひきこもり経験がない」と回答した層であっても、携帯停止中に外出や交流が「大きく減った(50.4%)」「少し減った(26.1%)」と合わせ、実に76.5%が社会との接点を減少させています。

自由記述では、以下のような声が寄せられました。
・「誰とも連絡つかないから精神的にやんだ」(40代・女性)
・「金銭的に困窮していたことで友人を誘うことも躊躇われ、外出する機会を失い、ひどく孤独だった。」(50代・女性)
・「誰とも話したり、相手の顔さえ見ることができない状態で、食欲も失い、とにかく何をすればいいのかわからなくなって苦しかった。」(60代・男性)
内閣府の「人々のつながりに関する基礎調査(令和6年)」によると、孤独感を「しばしばある・常にある」と回答した人の割合は4.3%ですが、経済的に「大変苦しい」と感じている人に絞ると約3倍の12.0%に跳ね上がります。 当事者の声からも裏付けられるように、携帯を失うことや経済的に困窮することが、人々の外出意欲を削ぎ、孤立を生み出すという要因になっていることがうかがえます。
今回の調査結果からは、携帯電話の停止が単なる「サービスの利用停止」にとどまらず、人々から社会とのつながりを奪い、孤立状態へと追い込む深刻な要因となっている実態が見えてきました。
特に中高年層にまで広がるひきこもりの背景には、経済的困窮による「通信の喪失」との関連が示唆されます。携帯電話を失うことは、社会のセーフティーネットから外れることにつながりかねません。
誰もが社会とのつながりを維持し、孤立を防ぐための「通信の確保」は、これからの孤独・孤立対策において見過ごすことのできない重要なテーマです。
本調査では、40代から60代の中高年層において、通信手段の喪失を機にひきこもり期間が重なりやすい傾向が明らかになりました。 私たちはこの実態を、真摯に向き合うべき課題として捉えています。 通信インフラの確保は、単なる連絡手段の維持にとどまらず、社会的な孤立を未然に防ぐための重要なセーフティーネットになり得ると私たちは考えております。
今後も、困難を抱える方々が再び社会とのつながりを持てるよう尽力し、誰もが孤立しにくい社会の実現に寄与してまいります。
© 2022 誰でもスマホ