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生活保護費引き下げを『違法』とした最高裁判決から約1年。受給経験者の264名が追加給付を「知らない」。制度が届かない「情報格差」という課題

プレスリリース

2025年6月に生活保護費引き下げを「違法」とした最高裁判決から、約1年が経過します。これに伴い是正措置として「追加給付」が設けられましたが、当事者である受給者に情報が十分に届いていない実態が浮き彫りになりました。

リスタートモバイル市場で『誰でもスマホ』を運営する株式会社アーラリンク(本社:東京都豊島区、代表取締役:高橋翼)は、生活保護受給者を対象にアンケート調査を実施しました。

本調査に回答した378名のうち、208名(約55%)が違法判決の内容を正確に把握できておらず、264名(約70%)が追加給付の存在自体を「知らなかった」と回答しています。

制度や権利が存在しても、当事者に情報が届いていないという、貧困の根底にある「情報格差」の現実を明らかにしています。

過半数が違法判決を把握できておらず。約7割が追加給付を「知らなかった」と回答

「生活保護費引き下げの違法判決」について知っているか尋ねたところ、回答者378名のうち「知っている」と答えた人は45%(170名)にとどまりました。 

 一方で、「聞いたことはあるがよく知らない(31%)」と「知らない(24%)」を合わせると55%(208名)に上り、過半数の受給者が内容を正確に把握していないことがわかりました。

さらに課題となっているのが、「追加給付」の認知度です。 「知っていた」と答えた受給者はわずか約3割 (30.2%)であり、「知らなかった」が約7割(69.8%)を占める結果となりました。

生活保護基準の引き下げは、受給者の食費や光熱費など日々の生活費に直結します。その対応策としての給付金であるにもかかわらず、約7割の人に情報が届いていないという実態が明らかになりました。

根本的な課題は「受け取れなかった」ことではなく、「そもそも知らなかった」こと

「追加給付の受取状況」についての調査でも、情報が不足している実態が明らかになりました。

全体のうち、「自分が対象かどうかわからない」という情報が届いていない層が270人(71.4%)と圧倒的多数を占めています。これは、制度の要件や手続きの難解さ以前に、情報そのものが届いていないことが最大の障壁であることを示しています。

日本の福祉制度の多くは、当事者自らが申し出ることを原則としています。しかし、情報へアクセスする手段や能力に乏しい困窮者に対して、自ら情報を得て申請することを前提とする仕組みは、結果として必要な支援から当事者を遠ざけてしまう恐れがあります。

「スマホもテレビも無い。情報収集が困難」——当事者が語る孤立

「自立相談支援機関」や「生活と健康を守る会」、「よりそいホットライン」といった各種相談窓口の存在を知っているか調査したところ、「どれも知らなかった」と回答した人が279名で最多となりました。

頼れるサポートへのアクセス方法すら十分に知られていないのが現状です。

あわせて、行政からの情報発信に対する要望や、情報収集手段を持たないことによる苦労について、当事者から切実な声が寄せられています。

 

<自由記述より抜粋>

・「そういう制度があるならちゃんと言ってほしい」(40代・男性)

・「そもそも対象かどうかわからない。告知してくれてもいいのに」(30代・男性)

・「スマホも無ければテレビも無い。情報収集の手段がない中では非常に困難」(50代・男性)

 

まとめ:情報格差と貧困の連鎖を断ち切るために

最高裁が「違法」と認めた生活保護費の引き下げの対応 として「追加給付」が設けられました。しかし、当事者である受給者の多くはその存在すら知らないことが明らかになりました。

本調査から見えてきた根本的な課題は、「受け取れなかった」ことではなく、「そもそも知らなかった」ことです。

情報がどこにあるかわからない受給者が多く、制度や権利が存在していても申請までたどり着けない状態が見過ごされています。

2025年6月の最高裁判決からちょうど約1年が経過する今、この問題はいまだ解決していないことが社会課題です。情報格差による困窮の悪循環を断ち、誰もが必要な支援を受けられるような制度が求められています。

代表取締役 高橋 翼 コメント

今回の調査にでは、必要な人に必要な情報が届かないという課題を明らかになりました。

生活困窮者にとって、情報は必要な支援にたどり着くために欠かせないものです。しかし、現状はその情報の存在すら当事者が把握できていない状況が続いています。制度を作るだけでなく、それを必要としている人に確実に届ける仕組みづくりが必要です。

私たちは『誰でもスマホ』を通じて通信のインフラを提供するだけでなく、こうした社会的な孤立や情報格差の解消に向けて、引き続き社会に声を届けてまいります。

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