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「孤独で働けない」7割が求人応募を諦める実態 ― “心の失業”という見えにくい課題。 スマホを持てない“通信困窮者”に広がる 長期失業と孤独との関連

プレスリリース

通信困窮者支援事業「誰でもスマホ」の調査機関である誰でもスマホリサーチセンター(本社:東京都豊島区、代表取締役:高橋翼)は、携帯キャリアの審査に通らず一定期間「携帯電話を持てなかった」男女682名を対象に、通信手段の欠如がもたらす「孤独感」と就労(労働意欲)への影響に関する実態調査を実施しました。

内閣府の全国調査(※1)では、孤独感を「しばしば・常に」感じる人は一般国民の4.8%にとどまります。
しかし、本調査において通信困窮者の約60.4%が「常に・やや」孤独を感じていると回答し、一般社会の12倍以上という孤立状態にあることが判明しました。(※参考値としての比較)。
本調査では、単に「電話番号がないから面接に行けない」という物理的不便さ以上に、この“高濃度な孤独という心理的ダメージ”が労働意欲を奪い、失業を1年以上長期化させている構造的な実態が明らかになりました。
(※1)内閣府「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和5年)」

審査の壁による通信喪失が奪うのは、連絡手段ではなく「社会に参加する資格」

過去の料金滞納などを理由に携帯キャリアの審査に通らない人々は、就職活動において「履歴書に番号が書けない」「採用連絡が受け取れない」という物理的な壁に直面します。
しかし、真の課題はそこにとどまりません。通信の断絶は、社会との繋がりを完全に絶ち「社会に参加する権利すらないのではないか」という自己否定感を生み出します。
この「心の失業」状態こそが、長期的な労働意欲の喪失を招く根本原因となっています。

【 一般社会の12倍。「通信困窮」に見られる深刻な孤独傾向

一般国民向け調査では、孤独感が「しばしばある・常にある」と回答した人の割合はわずか4.8%です。
一方、通信困窮者を対象とした本調査では、「常に強く感じた(33.3%)」「やや感じた(27.1%)」を合わせ、約60.4%に達しました。

孤独という心理的ダメージが「1年以上の長期失業」の最大トリガーに

この高濃度な孤独感は、「心の失業」を引き起こし、労働市場において明確な損失を生み出しています。

孤独感と失業期間をクロス集計した結果、孤独感を「あまり感じなかった」層で就職が1年以上遅れた人は11.2%でした。
一方で、孤独感を「常に強く感じた」層では、その割合が28.6%へと約3倍に跳ね上がります(半年以上の遅れを含めると約40%)。
「電話がない」という物理的要因だけでなく、心理的要因が長期失業のトリガーとなっている構図が浮き彫りになりました。

意欲低下は「応募自体の放棄」へ直結。求人放棄率7割の実態

さらに、意欲の低下は、応募行動の減少につながる傾向が見られました。

孤独感により自立への意欲が「影響はなかった」層の約7割(69.2%)は求人を「1件も諦めていない」のに対し、意欲が「非常に妨げられた」層では約7割が応募自体を放棄し、14.9%の人が「6件以上の求人を諦めている」という深刻な状態に陥っています。

【 「死んだと思われていた」当事者の声が浮き彫りにする生存の危機 】

 自由記述では、デジタルディバイド(情報格差)の底に落ち、システムから排除された当事者の切実な声が寄せられています。これらは単なる就労の壁を超え、孤立死(孤独死)にも繋がりかねない生存の危機を表しています。

 ・「もう仕事もできず住居も借りれず、生きていく意味が見つからなかった」 

・「携帯がないというだけで社会生活ができない現実に絶望した。SNSからも消え、電話も不通になりましたので、死んだと思われていた」 

・「インターネット喫茶で仕事を探して公衆電話で応募していた時期もあったが、やり方は変わらなかったのでしんどかった」 

・「働かないと契約するお金もない、でもそのための連絡手段がないから働けず、死んでしまった方がいいのではないかと思っていたこともあった」

【 考察:就労支援の前提は「精神的ライフライン」の回復である 】

 自己肯定感が削ぎ落とされ、応募すら放棄している高濃度な孤独状態にある人々に対し、「ハローワークに行け」「面接を受けろ」と行動のみを促す支援は、順序として適切とは言い難い状況があります。生活保護からの自立支援や、無業者への就労支援など、あらゆる社会復帰の場面において、まずは通信という「精神的なライフライン」を繋ぐことがひとつの前提となるのではないでしょうか。この課題を見過ごすことは、日本社会にとって無視できない損失に繋がる恐れがあります。


代表取締役 高橋 翼 コメント

 「通信環境を持てないことで生まれる就労機会の喪失は、個人だけの問題として片付けられるものではないと感じています。背景には様々な事情があり、その結果として社会との接点が途切れてしまう現実があります。必要なのは一時的な支援ではなく、社会とつながり続けられる手段だと考えます。私たちは通信を通じてその接点を支えることが、日本を下から支える一つの役割だと捉え、着実に取り組んでまいります。」

 

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