生活保護を受けるといくらもらえるのか、制度の利用を考えている方にとっては特に気になるところではないでしょうか。
結論からいうと、生活保護費は全国一律同じ金額ではありません。地域や年齢、世帯形態により変わってきます。
諸条件で変化する生活保護費を計算するうえで、基準となるのが最低生活費です。耳慣れない言葉かもしれませんが、自身の生活保護費の目安を知るには最低生活費について理解しておく必要があります。
本記事では最低生活費の定義と計算方法について詳しく解説します。生活保護の概要はもちろん、自身が受け取れる生活保護費の水準を知りたい方はぜひ参考になさってください。
目次

経済的に苦しい生活を支え扶助するのが目的の生活保護は、受給条件や種類など、その内容には細かい規定があります。
なかでも最低生活費は、生活保護の受給を決めるボーダーラインとして重要です。生活保護は世帯単位で、利用できる資産・能力・他の制度等を活用してもなお、認定収入が最低生活費に満たない場合に適用されます。
本章では最低生活費の定義と特徴、注意すべきポイントを解説します。
健康で文化的な生活を営む権利は、憲法によって日本国民全員に保証された権利です。
生活保護は、この権利を保つ目的で制度化されており、最低生活費はその最低基準を数値化した指標です。
最低生活費は絶対値でなく、それぞれの年齢や家族構成、環境に応じて基準が異なります。
家族構成や環境とは、住んでいる地域や世帯人数のことです。地域によって基準が異なる理由として、一般的に地方よりも都市部の方が物価や家賃の水準が高く、生活基準も異なる点が挙げられます。
また年齢に応じて最低生活費の基準額が変わるのも特徴の一つでしょう。
ここで注意したいのは、最低生活費が満額で受け取れるわけではないということです。
生活保護費として受け取れるのは、国が定めた最低生活費から世帯の収入を差し引いた分になります。
この場合の収入とは就労によるものだけではなく、遺族年金、障害者年金などの社会保障による収入も含まれるのがポイントです。

最低生活費を計算するうえで重要なのは、級地区分と世帯構成です。級地区分とは厚生労働省が設定する地域別の等級をいいます。
各地域に1級地-1から3級地-2までの6つの等級が付けられており、東京23区などの都市部が1級地-1で地方に行くほど等級が下がる仕組みです。
また生活保護では食費など個人が消費する費用を第1類、光熱費など世帯としてかかる費用を第2類と分けて考えているのが特徴です。
級地区分と年齢、世帯人数に照らし合わせた第1類と第2類等から算定される基準生活費は、最低生活費を構成する生活扶助の基準額です。具体的な計算方法を順番に説明しましょう。
まず、自身の住んでいる地域の級地区分を確認します。以下は一例です。
次に世帯を確認します。世帯ごとに支給される基準費は1〜5人と世帯人数ごとに異なり、人数の増加に比例して基準費も増額します。級地区分による変更はなく、どの地域でも一律です。

第1類の基準額を確認してみましょう。第1類は個人消費を対象とするため、年齢ごとの基準額が級地区分別に設定されています。
41〜59歳を例にとると1級地-1で46,930円、3級地-2で38,950円です。12〜17歳では1級地-1で49,270円、3級地-2では40,900円となります。
次に世帯消費が対象の第2類の基準額は一人の場合27,790円、2人で38,060円、4人で48,900円です。
生活保護にはさまざまな扶助がありますが、中心となるものに生活扶助と住宅扶助があります。第1類・第2類等から算定する基準生活費は生活扶助の一部であり、最低生活費には世帯に必要なほかの扶助も含まれます。
住宅扶助とは家賃や転居費用に対して支給される生活保護費の一つです。生活扶助と同様に、住宅扶助も級地区分や世帯人数で限度額が設定されています。
また、年度ごとに自治体単位で支給限度額が変更になるケースもあるため、こまめに確認するとよいでしょう。

生活保護では妊産婦や母子家庭、障害者などが生活保護対象者の場合、生活扶助の基準生活費に加算が付くのが特徴です。各種加算を以下に挙げます。(※2026年9月時点。以下は原則として1級地の例であり、地域や対象区分等によって金額が異なります)
また、2026年9月時点では、生活扶助の基準生活費に1人あたり月額1,500円の特例加算が加算されます。2026年10月からは、特例加算が1人あたり月額2,500円に引き上げられる予定です。
加算対象に該当する場合は、加算額も最低生活費の算定に含め、認定収入との差額から支給額を求めます。
スマホなどの通信媒体にかかる費用は生活扶助の一部です。かつては贅沢品のイメージが強く、生活保護を受けているとスマホや携帯電話は所持できないといわれていました。
しかし今の社会では生活必需品として所持が認められるケースがほとんどです。生活保護の関係機関やケースワーカーとの連絡手段として持つよう勧められる場合も多いでしょう。
加算を含めて計算したあとは、固定費の内訳を一つずつ見直す段階に入ります。
誰でもスマホの月額料金は24時間かけ放題付きで3,250円(税込)から(※一日8時間以上通話あった際は異常利用と判断させていただくことがあります。)です。
かけ放題の対象となる通話は定額のため、通信費を見積もりやすくなります。対象外の番号への通話などには別途料金がかかります。
通信費を見積もり直したい方は、下記のページの料金表をご覧ください。

最低生活費は、世帯に必要な各扶助の基準額等をもとに認定され、認定収入がある場合は最低生活費との差額が保護費として支給されます。
東京23区内に住む45歳の単身世帯を例に、第1類の基準額46,930円に第2類の基準額27,790円と経過的加算20円を加えます。さらに、2026年9月時点では特例加算として1人あたり1,500円が加算されるため、生活扶助の基準額は76,240円となります。
住宅扶助については、地域や世帯人数などに応じて上限額が定められています。東京23区内で住宅扶助を利用する場合も、実際の家賃や世帯の状況などによって支給額が異なるため、住宅扶助の上限額をそのまま加えた金額が支給されるとは限りません。
同様に、東京23区内の45歳と15歳の2人世帯では、第1類の基準額をそれぞれ合計したうえで、2人世帯の逓減率0.870を乗じます。
45歳の46,930円と15歳の49,270円を合計すると96,200円となり、これに0.870を乗じると83,694円です。ここに2人世帯の第2類38,060円を加えた121,754円を10円単位に切り上げ、特例加算2人分の3,000円を加えると、生活扶助の基準額は124,760円となります。
さらに、15歳の子どもがいる世帯では児童養育加算として1人あたり10,190円が加算されます。そのため、対象となる加算を含めると、生活扶助の基準額は134,950円となります。
ただし、実際の生活保護費は、ここに住宅扶助などの各種扶助を加えたうえで、世帯の収入などを考慮して決定されます。住宅扶助についても、実際の家賃や地域、世帯人数などによって支給額が異なるため、単純に生活扶助の基準額と住宅扶助の上限額を合計した金額がそのまま支給されるわけではありません。
これらは2026年9月時点の計算例で、冬季加算や母子加算など、ここで挙げた以外の加算は含めていません。対象となる扶助や加算、基準生活費の経過措置の適用を福祉事務所に確認してください。
上記の式で逓減率という難解な言葉が出てきて戸惑った方もいるでしょう。
逓減率とは次第に減るという意味です。2人世帯以上の最低生活費基準が単身世帯の2倍、3倍と増加することがないよう、生活保護は世帯人数が増えるにつれ一人あたりの基準額が減少する仕組みになっています。この減少率を表しているのが逓減率です。
逓減率は世帯人数によって規定されており、2人世帯では0.870です。3人世帯では0.750、4人世帯では0.660となるなど、世帯人数が増えるほど率は小さくなります。
計算の結果、生活費に余裕が少ないと分かった場合でも、連絡手段は手放しにくい部分です。
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クレジットカードを用意できない状況でも、支払い方法に選択肢がある形です。
支払い方法の詳細は、下記のページの決済に関する記載をご覧ください。

本記事では生活保護の最低生活費の計算方法について解説しました。自身のケースに照らし合わせた最低生活費の計算方法がイメージできれば幸いです。
これからの生活でまたスマホを持ちたいが、管理できるか不安な方もいるかもしれません。
現在のスマホは機能も性能も向上の一途をたどっています。生活費の内訳を見てもスマホの機種代や通信費の割合が低いとはいえないケースもあります。
SNSやゲーム、ネットショッピングを楽しむうちに日々の家計が徐々に圧迫され、生活がままならなくなったケースもゼロではないでしょう。
しかし、スマホは行政や支援機関との連絡、情報収集等に役立つ手段の一つです。生活保護の申請時だけでなく、受給後にも関係機関との連絡手段があれば円滑な手続きや相談が可能になります。
就業を目指す場合はスマホなどの通信手段がないと希望企業とのやり取りもままならないでしょう。
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